日高本線終着駅の様似駅

◆日高本線終着駅の様似駅

さぁ、次はいよいよ日高本線の終着駅、様似駅なのだ。今朝は絵笛駅を午前4時過ぎに出発したので、まだまだ早朝なのだ。西様似駅を出て、少し行くともう様似駅についてしまった。駅前は広く北海道らしい感じだ。時刻はまだ、午前5時30分、始発まで後30分以上あるようだ。駅舎内は乗客も駅員も誰もいない。当然なのか。ホームに出てみると、まだ始発列車は入線していないが、待避線上で始発を待つキハ40がエンジンをかけていて出番を待っているようだ。運転席にはまだ運転士は乗っていない、始業点検を終え始発時刻まで、どこかで待っているようだ。この列車の奥の方に、日高本線の車輪止めがある。計画はあったが、ここから先、広尾までは未成線まま放置されている。もう、建設が始まることはない。ましてや、帯広～広尾間を走っていた広尾線は、国鉄民営化直前に廃線になっている。もう20年になるのだ。この未成線は永久に未成線のままになるのだろう。なんだか空しい車輪止めを眺め、この日高本線が永久に残って欲しいと願うのであった。日高本線全駅の旅はこの様似駅で終わりになる。146.5ｋｍ29駅の旅だった。とてもローカルな路線で北海道らしさが随所にあるすばらしい路線であった。名残惜しいこの路線を後に、車に乗り込んだ。さぁ、これから広尾線の廃線跡に目ぼしいところがないか行って見よう。襟裳岬を回って取り合えず、旧広尾駅を目指すことにした。行き当たりばったりの気ままな「北海道の駅へ遊びに行こう！」の旅は、まだ10分の1にも達していない。まだまだこれからだ！